高齢者向けのキッチンリフォームは、快適で安全なキッチン環境を提供するために重要です。
リフォームの際には、安全性を高め、利便性を向上させるためのポイント抑える必要があります。
本記事では、高齢者目線でのキッチンリフォームのポイントと事例をご紹介します。
1.安全性を高めたキッチンへのリフォーム
高齢者が快適にキッチンを利用するためには、安全性が最も重要です。
キッチンは火を使う場所であり、火災や事故の危険性があるため、特に注意が必要です。
高齢者は、作業を途中で忘れることがあるため、火の元には十分な注意が必要です。
近年、IHクッキングヒーターへの切り替えが増えています。
IHクッキングヒーターは火を使わないため、ガスコンロのような火災の心配がありません。
ただし、IHクッキングヒーターの天板は使用後も高温になることがあるため、火傷に注意が必要です。
2.快適な姿勢で使用できる高さに調整
高齢者が長時間キッチンで立って作業する場合、姿勢の快適さが重要です。
立ちっぱなしの作業は体に負担をかけることがあるため、作業がしやすい高さにキッチンをリフォームしましょう。
一般的なキッチンカウンターの高さは、身長を2で割った値に5cmを加えたものですが、個人の身長や体型に合わせて調整することが大切です。
3.握力の低下に配慮したキッチンリフォーム
高齢者は握力が低下する傾向があります。
したがって、キッチンの引き出しの操作、高い位置にある収納棚の利用が難しい場合があります。
これらの問題に対処するために、自動昇降式の収納などを導入しましょう。
1.オープンキッチン
オープンキッチンは、ダイニングやリビングとの仕切りを取り払ったキッチンのスタイルです。
このスタイルは、開放感があり、周りが見やすく、コミュニケーションが取りやすいため、孫の顔を見ながら料理を楽しめ、夫婦間の会話も増えるかもしれません。
また、リビングで何か問題が起きた場合やキッチンで倒れた場合でも、すぐに気づけます。
2.スイッチタイプ水栓
スイッチタイプ水栓は、スイッチを押すだけで水の出し止めができる便利な水栓です。
握力が弱くなった高齢者にとっても使いやすく、両手が塞がっていても簡単に操作できます。
蛇口をひねる必要がないため、手首や手の甲でスイッチを押せます。
3.自動昇降式戸棚
自動昇降式戸棚は、上げ下げの手間が不要で、高齢者にとって非常に便利です。
戸棚から物を取り出す際に踏み台を使う必要がなく、身体に負担をかけずに利用できます。
ボタンを押すだけで、戸棚が適切な高さに移動してくれます。
4.パントリーと勝手口
キッチンにパントリーや土間の勝手口を設置することで、外から直接キッチンに荷物を持ち込めます。
これにより、重い荷物を運ぶ時間や距離を短縮できます。
また、ゴミ捨て場が勝手口に近ければ、ゴミ出しも簡単に行えます。
さらに、近所の回覧板を渡しに行く際や散歩に出かける際にも便利です。
高齢者目線のキッチンリフォームは、安全性と快適さを重視した工夫が必要です。
オープンキッチンやスイッチタイプ水栓、自動昇降式戸棚などのアイデアを取り入れ、高齢者が自信を持ってキッチンを利用できる環境を整えることをおすすめします。
本記事が高齢者目線のキッチンリフォームの参考になれば幸いです。