安全で快適な生活がしたいとお考えの方の中には、介護しやすいお風呂にしたいとお考えの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、介護しやすいお風呂のポイントとして、バリアフリーなお風呂が持つ重要な要素や注意すべきポイントをご紹介します。
介護しやすいバスルームは、バリアフリーであるだけでなく、入浴者の身体的状態に合わせた工夫や便益を提供することを意味します。
リフォームを検討する前に、実際に利用する人の健康状態、現在の状況、将来の予想を確認することが重要です。
リフォーム時に特に注意すべきポイントは以下の通りです。
1.アクセスと出入り
歩行が不安定な場合、段差を最小限にすることはもちろんのこと、車椅子の利用を考慮して入りやすいように入口を広げたり、引き戸に変更したりする工夫が大切です。
床には滑り止めの設置や手すりの設置も安心感を高めます。
2.温度管理
急激な温度変化によるヒートショックを防ぐために、部屋を十分に温めておくことが大切です。
バスルーム暖房乾燥機を導入し、入浴前に温度差を軽減しましょう。
3.身体設計に合わせた大きさ・高さ
具体的には、バスタブの縁が高い場合、歩行困難な方がバスタブに入る際や介護者が支援する際に大きな負担となります。
予測される状況に応じて、低い縁のバスタブへのリフォームや垂直の手すりの設置など、支援の補助手段を検討することをお勧めします。
1.段差の撤去
バリアフリーのお風呂リフォームにおいて、段差の撤去は極めて重要です。
特に、脱衣所とお風呂の間に大きな段差がある場合、高齢者にとって転倒のリスクが高まります。
床が濡れている場合は滑りやすく、危険が増します。
リフォーム時には入り口の段差を2センチメートル以下に抑え、つまずきやすさを軽減し、出入りをスムーズにします。
2.浴槽の寸法
バリアフリー仕様のお風呂を実現するために、浴室や浴槽の寸法にも注意が必要です。
特に注目すべきポイントは、浴槽の縁の高さです。
従来の浴槽は深く、縁が高いことが多いため、リフォームの機会を活かして見直すことが大切です。
浴槽の縁が30~40センチメートル程度の高さであれば、安全です。
3.手すりの設置
手すりの設置は、お風呂だけでなく、バリアフリーの取り組みとして非常に効果的です。
利用者の動線に合わせて手すりを設けることで、歩行や動作のサポートと転倒の予防に役立ちます。
4.滑りにくい床
滑りにくく、冷たさを感じにくい床材を選ぶことは、転倒やヒートショックの予防に効果的です。
古い浴室にはタイル床が多いため、濡れた状態では滑りやすく、冬季には冷たさを感じることがあります。
最近のお風呂の床は、タイルとは異なり、滑りにくく、冷たさを感じにくい素材が増えています。
5.大きな扉
扉は、外から開閉可能で大きく開くタイプのものを選びましょう。
押して開くタイプの扉は、開いたときに間口が狭くなるだけでなく、緊急時に中にいる人を助けるのが難しい場合があります。
一方で、外から開閉可能な大きな扉を選ぶと、間口が広げられ、緊急時にも開けやすく、バリアフリーの観点から優れています。
介護しやすいお風呂のリフォーム事例として、段差の撤去や浴槽の寸法、手すりの設置などが挙げられます。
これらの事例は、バリアフリーな環境を構築する上での実用的なアイデアです。
バスルームのリフォームにおいては、安全性だけでなく、利便性や緊急時の対応も考慮することが重要であり、大きな扉や滑りにくい床の選定もおすすめです。
本記事が介護しやすいお風呂を検討する参考になれば幸いです。